松尾画報

辺境のカンガルーの近況

深夜フェリー

就寝時、ときどき思い出すのが、
フェリーで寝るときの音。

ヴーーーっという小さくはないモータ音。
身体全体に絶え間なく伝わる小さな振動。

その奥に暗くて深い海を感じる。
たっぷりとした海水がゆらゆらと波打ってて。

あぁ、だめだ、早く寝なきゃ。
がんばって寝ようとするも、響き続けるモータ音。

非日常感のある音と振動に少々の興奮を覚えつつ、
だんだん馴染んで心地よくなって、眠りに落ちていく感覚。

ときどき、ふいに、ふと思い出します。
フェリーの中でなく、自宅のベッドの中で。

フェリーで一泊なんて、人生で数えるほどしかなく。
たぶん小学生の時に、ほんの数回だけ。

親の実家が九州の島ですからね。
深夜フェリーで帰省した記憶がうっすらあります。

寝るときの音や振動、妙にリアルに覚えていて。
今でも生々しく思い出せます。

この時期、九州への弾丸フェリーの中吊り広告が、
やたらと掲載されるからから思い出すのかな。

…余計なこと考えず、今晩も早く寝よう。
冬の睡眠、気持ちいいですよね。