辺境のカンガルーの近況
野菜ジュースの音
前回に続いて、日常における音についてもうひとつ。
特に深く考えず「なんとなく好きな音」というものがあります。
やわらかい雨がトタン屋根にあたる、ぼつぼつぼつ、という音。
我が家の安物扇風機が首を振るときに鳴る、かたかたかた、という音。
友人宅の室内犬トニーちゃんがフローリングを歩く、ちゃっちゃっちゃっ、という音。
最近のお気に入りは、いつもの駅の自販機で買う缶ジュースの音です。
缶コーヒーと同じ大きさの小さい野菜ジュースが、取り出し口に落ちる音。
ペットボトルみたいにがこんッ、と派手な音はしません。
かたんッ、となんだか軽やかな音がで落ちてくるんです。
落下でなく、着地という感じでしょうか。
軽いからそんな音になるんですかね。
缶ジュース自体の重さもちょうどいい感じです。
缶コーヒーより(たぶん)微妙に軽くて、なんか妙に持ちやすいんですよね。
電車がくるまでの数分の間にくいくいと飲みます。
いかにも余計なものが少なそうな、ちょっとエグ味がある味。
食道をつたって胃に流れていく感覚があります。
いやまあ、今は味の話は今はいいんですけど。
とはいえ、美味しいんですよね、この野菜ジュース。
そういう私の気持ちも多分に反映されて、いい音に聞こえているんでしょうね。
大したことじゃないけど、ここ最近の朝の小さな幸せ・楽しみなんですよね。
その一連の儀式のはじまりの音、っていう感じでしょうか。
ひとつ心配なのは、春先には2枠使って売られていたのに、
最近1枠に減っちゃったことですかねぇ。売れてないのかな。
もしかしたら冬あたりに販売終了して、あの小気味良い音が聞けなくなるかもしれない…。
そんなこと思いながら今日も、かたんッ、と一本買っちゃいました。