松尾画報

辺境のカンガルーの近況

正直すぎるコピー

私の職場のすぐに近所に、こんなコピーを書いた看板があるんです。

 

「特に言うことはない、普通の鶏ガララーメンです」

 

焼き鳥屋だったか、いろいろ食べられる感じの居酒屋だったか。
とにかくラーメン専門店ではない飲食店。
ラーメンのイラストとともに、ランチの時間になったら掲げられます。
さぁ、どうしましょうか、これ。

 

興味が湧かないと言えば、嘘になります。
でも、飛び抜けて美味しいわけではなさそうな雰囲気がする。
「別に大したことないから期待しないでね」という消極的な姿勢に思える。
お店側としては、ただ正直に事実を言っているだけです。

 

でも、どのレベルのラーメンでそういう看板作ろうと思ったのか、すごく気になる。
実はかなり美味しかったらどうしよう。
その場合、その店主が考える普通じゃないラーメンは、相当な美味しさだろう。
もしそうなら店主に、美味しい鶏ガララーメンの店を聞いてみたい。

 

でも、本当に大したことない普通の味だったら、それはそれでどうしよう。
いや、別にどうもしなくてよい。だって普通って最初から言ってるんだから。
ああ、こんなもんね、って思ってきっともう来ない気がする。
でもせっかくの昼ご飯で、そんな気持ちになりたくもないなぁ…。

 

この広告が成功か失敗かと言われると、なんとも言えません。
「一回食べてみたいな」と思わせる点では成功な気がします。
写真じゃなくイラストっていうのも◎。
商品が見えないから、逆に気になって見てみたくなる。

 

でもやっぱり二の足踏んじゃうし、味にはあんまり期待できません。
普通っていってるんだから、そりゃ普通の味でも仕方ないですね。
一番大事な味に期待できないって、んー、どうなんでしょうか。
いや、でも前もって期待させてないんだから、別に広告として失敗でもないのか…。

 

まあ、とりあえず一回入って食べてみれば済む話なんですけどね。
なかなか昼にラーメン食べたいって気持ちにならないんですよねぇ、私。
そもそも、この店の広告ターゲットからちょっと外れてるのかもしれない。
広告って難しいなぁ…、っていう話です。